今日の朝日新聞の一面に、「『幸せ』を揺らす税と物欲」とありました。
もう読まれた方もいらっしゃるかと思います。
「国民総幸福(GNH)」を唱えた国、
そして世界一幸福度が高い国ブータンが今、変わりつつあります。
- Gross National Happiness(GNH) 1972年に、ブータン国王のジグミ・シンゲ・ワンチュク国王が提唱した「国民全体の幸福度」を示す尺度。精神的な豊かさを示す数値で国政調査で「あなたは今幸せか」という問いに答えて数値が出る。その際、「繁栄」より「幸福.. 続きを読む
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いまや国民は、「買い物の魅力に目覚めた」ようです。
自動車や家電や建材の購入量が増えています。
田畑のあったところにマンションがたったり、
自動車の保有台数が5年前に比べると2倍以上の6万5千台以上になったようです。
自動車や家電や建材は、すべてがインドからの輸入です。
輸入が増え、貿易赤字が膨らみ、今やブータンがインドに支払うルピーが底を突いたようです。
インドの銀行からルピーを調達してしのいでいるようです。しかも、金利10%の高利です。
このままでは、国は、貿易赤字が膨らむばかりです。
その対策として、自動車の関税を引き上げようとしていました。
しかも、当初もくろんでいたのは、税率を40%引き上げることでした。
多くの反対を受けて、
最終的には、大型20」%、それ以外5%アップになったようです。
幸福度世界一の国がいまや、精神的豊かさより、物質的豊かさを求めようとしています。
この記事の最後に、人々の消費欲を政府はコントロールできるかという問いに
ティンレイ首相は「できないさ。民主主義だから、最後は人々の選択だ。政府は国民に立ち止まって考えるように訴えるしかない」と答えたようです。
人間にとって幸福とは、物に満たされることか、心豊かに暮らすことなんでしょうか?
決められませんね。
物質的豊かさが満ちると、精神的豊かさを求め、
精神的豊かさが満ちると、物質的豊かさを求める。
いずれにも、一つの状況に長くしたると飽きてしまい、別の世界のものへの「欲」が湧いてくるんでしょうね。
人間は、やはり「欲」深い生き物なんですね。
日本で、ブータンが話題になりましたね。
テレビでも紹介され、本も出版され、国王も来日して
ブータンという国が理想的な国のような印象を持ちました。
物資的豊かさに、飽きた日本人は精神的豊かを求めようとしているのかもしれませんね。