明日は二十四節気の「穀雨」です。
「春雨降りて 百穀を生化すればなり」
春雨が百穀を潤すことから名付けられたようです。
七十二候は
初候 葭始生 葦が芽を吹き始める
次候 霜止出苗 霜が終り稲の苗が生長する
末候 牡丹華 牡丹の花が咲く
春を告げる桜の季節が終わり、
これからは田植えや種まきの季節。
いよいよ生き物が生き生きとしてくる季節です。
日没の時間も遅くなり、今のこの時間18:30でも外は明るく、
温暖で、一年のうちで一番すごしやすい時期。
花粉症の方にとっては大変な季節になってしまっています。
幸い私の花粉症も「穀雨」の頃にはほぼ終わります。
そして、八十八夜を経て、
15日後の次の気は「立夏」。
いよいよ夏の声が聞こえ始めます。
真夏の頃には「穀雨」で植えられた稲が青々と成長し
水田が緑の絨毯のようになります。
夏は厳しい季節ですが、
それまでの間、生気が満ちていく様を思い浮かべると
なぜか、軽く、自らも生気を得ていくような気もちになれます。
夏の厳し暑さを乗り越えて実りの秋を迎えることができます。
子供のころは、夏休みがあるからか、
夏が来るのを待ち遠しく思ったのを覚えています。
とくに何をするわけでもないのですが、夏は待ち遠しかったです。
夏の楽しみ方は、色々とあります。
枕草子には「夏は夜」とあります。
「夏は夜。 月の頃はさらなり。闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。」
夏は夜もいいですが、朝が好きです。
徹夜で本を読んで、
ふと窓の外を見た時に、東の空が白みかけて行く様を見るも楽しく、
まだ明けて間もない静かな住宅街に、ラジオ体操に行く人の声が聞こえてくる。
そんな雰囲気を味わうのも夏の楽しみにしていました。
暑い夏の日で一番涼しい時間でもあります。
地味な楽しみをもって子供ころを過ごしました(笑)
「穀雨」の話から夏の話になってしまいました。
この年になっても、夏は楽しみです。