いまこのときが大切

日々気になったこと、興味を持ったことを綴っています。

一線上のアリア

一線をこえたか

今年、いつもより「一線をこえた」という言葉を耳にした。男女関係でよく使われている。「一線をこえた」は

その他の行為とは明確に区別された、なんらかの思い切った行為に手を出してしまうことを意味する語。例えば男女の関係であれば性行為に及ぶこと、人の倫理に関して言えば人を殺してしまうことなどが挙げられる。 

男女の関係で一線を超えているかどうかの判断は難しい。先日神戸市議会議員を辞職した元市議会議員と国会議員の共同で「一線を超えていない」をアピールしていた。

男女関係の「一線」とは何か、世の中にはある種の基準はあるようだが、微妙なところが、人によって違う。同じ時期に芸人さんの疑惑もあった。ご本人らは「一線を超えていない」としても、配偶者からすると一線を超えている。

話題の二人が「一線を超えていない」を証明するのは「悪魔の証明」だ。芸能人や政治家が男女関係で一線を超えた超えないで、誰が迷惑する?

芸能人は芸の肥やしになるかもしれない。
政治家はちゃんと国か支払われた分相当以上の仕事をすればいい。できないなら、すぐに辞めて、仕事していなかった分返してほしい。

 

一線上 

今年はじめから、森友加計と安倍総理をめぐる疑惑が渦巻いた。安倍総理は、議会で、もし、森友問題で、自らだけでなく奥さんが関係してたら、総理だけでなく議員も辞職する発言までした。この発言は一線を越えたように思う。だから、この発言は、国会議事録には載っておらず、なかったことになっているようだ。将来、これの発言が問題になっても、「残っていない」「ない」などで通そうと画策したのだろう。しかし、こここまで言う必要があったか?これで、周りが一機に活気づき次から次へと疑惑を裏付けるような証拠や証言が出てきた。春には森友、夏には加計とYahoo!ニュースをにぎわした。しかし、とりまき躍起になったおかげで、辞職することなく、今も総理大臣をしている。貢献した人は、出世したり、余計なことをした人はイタリアに転勤になった。まだ、無罪放免になったわけではない。まだくすぶっている。

 国内の「一線をこえた」は、ゴシップ的で、おもしろい。しかし日本を一歩でると、おもしろいですまされない。 

 

怖い一線

怖い「一線」がある。北朝鮮とアメリカだ。この関係の一線を越えると、どうなるのか?戦争?・・・

一線を超えたとはどこのあたり、核実験?、ミサイル実験?今までの流れからすると、これでは一線を超えたことにならないようだ。いや!すでにこえているのかもしれない。

アメリカは、手を振りかざして、「軍事行動を起こすぞ!」といっている。まだ、一線をこえていないのか?

北朝鮮は、核実験かミサイル発射実験で、アメリカを挑発している。しかし、一線をこえるのはどのあたりか?
ミサイル実験で一線をこえたは、どこまで飛んだ時か?

核実験を何回したときか?

地図を日本列島を見ると、ユーラシア大陸に東の海岸線に沿って、北から南に細長く線状に続いている。朝鮮半島を包むようにも見える。

この「一線」はそんなに簡単なものではないと思うが、アメリカと北朝鮮の「一線」は日本かもしれないと思ってしまう。この一線は中国にもいえるかもしれない。しかし、8月29日北朝鮮のミサイルは日本列島という一線をこえた。これでも一線をこえていない。9月3日に核実験をした。これでも一線を越えていない?

いや、いままで北朝鮮が実施した核実験やミサイル実験は、すべて「一線をこえていた」。しかし、できたのは、経済制裁だけだった。

 かつて、イランが核実験を実施したとも、結局経済政策だけで終わった。

今週末の9月9日の北朝鮮建国記念日、10月10日朝鮮労働党創建記念日には何かがあるだろう。最近の北朝鮮の動きをみると、9月9日に何もないと思えない。

  確実に北朝鮮が超えてはならない「一線」はある。日本やアメリカの領土に故意でなくてもミサイルを落とし、被害を出してしまうことだろう。もし、そうなったら、これこそ「一線をこえた」ことになる。安倍総理はそうなったとき、どうするのだろうか?トランプ大統領に電話をするのだろうか?プーチン大統領に電話すのだろうか?習さんには電話できなかな?経済制裁国連決議をするのか?

なんぼ高いところいっても、頭の上をミサイルが飛ぶと思うと心地よくない。

 

 

先のことは、わからない。

平和な時代に生きていると、永遠に続くような錯覚に陥る。人生は有限で、地球の歴史からして、人類も永遠ではなさそうだ。地球もいずれは太陽に飲み込まれるようだ。近い将来、歴史年表で現在の平和な時代がどれくらい長く表記されるのだろうか?
世界各国の首脳も過去の戦争の愚かさを悔い、持っている武器の破壊威力のすごさを知り、技術革新により人類史上最高の豊さをものにした。こんな時代に、過去にあった大々的な戦争という愚かな行為をすることはあり得ないように思える。革新めざましい技術を駆使して作られた武器、想像を絶する破壊力をもった爆弾などを使っての戦争の結果どうなるかは誰もが想像できるからだ。しかし、何らかのきっかけで「一線をこえて」しまうことはないとは言えない。人類はしらず「一線の上」でアリアを演じているのかもしれない。

 

 


バッハ「G線上のアリア」 Bach "Air on G String"