[夏の終わり]
夏ももう終わろうとしています。
コンビニでは「おでんが」店頭にならび、季節の移ろいを感じます。
今のこの時期は、
二十四節気では「処暑」
七十二候では、「天地始粛(てんちはじめてさむし)」。
七十二候とは、二十四節気を5日ずつ3つに分け、その時々の季節を表しています。
中国で考案された季節の表し方です。
二十四節気は、一年間の黄道に於ける太陽の位置を24等分し、季節を表したものです。
処暑は立秋のあとの節気で、初秋の頃になります。
このころから、七十二候には秋や冬を思わせる文字が入ってきます。
立秋の2番目の候に「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」があります。
「ひぐらし」は「蜩」でなくわざわざ「寒蝉」と書いています。
暦で言うと8月のお盆前の暑い時期ですが、
「寒」という漢字を入れる事で、
これから訪れる季節と夏が終わる寂しさを表現しているように思います。
それぞれの季節を表す言葉が、現状に合っていないところもありますが、
これから訪れる季節の予感を感じさせてくれます。
書かれた文字を言葉にするより、文字を見るだけで、季節の深みを感じることができます。。
漢字には、一つ一つイメージがあり、それを組み合わせて一つの言葉にすることで、
音韻で感じる以上の深みを感じることができます。
季節は夏を離れ、もう秋です。
「天地始粛(てんちはじめてさむし)」の次の候は
「禾乃登(こくものすなわちみのる)」です。
稲が実り、穂を 垂れる頃という意味があるようです。
もうすぐ稲刈りの季節。実りの秋です。
夏の間、太陽の光をいっぱい浴びた稲などの動植物が
太陽の光を実りに替え、我々人間に恵みを与えてくる季節です。
もう松茸もスーパーの店頭に並んでいます。