いまこのときが大切

日々気になったこと、興味を持ったことを綴っています。

働かないアリに意義がある。効率ばかり求めても・・・・(2)

この話ついては(1)という記事を書いてしまいましたので、(2)を作りました。

 

目一杯働く人たちばかり求められる組織=腰の軽いアリばかりこコロニーは、

どうなるのでしょうか?

もしこれにパレートの法則を組み込むと、組織はどんどん小さくなって行きます。

1×0.8×0.8・・・と掛け算をして行きますと、限りなくゼロに近づいて行きます。

組織が消滅して行きます。

 

本書でも、実際に実験を行っています。

腰の軽いアリばかりを集めると、「腰の重い」アリが「腰の軽い」アリの中から出てくるそうです。

ではその反対もあるですね。

「腰の重い」アリばかりを集めると「腰の軽い」アリが出てくるといことです。

日本の企業も、次のチャンスを生かすためにも、リストラ対象(「腰の重い」)人を集めて温存することが必要かなと思います。

アリの観察において何故このような、「反応閾値」の差がでるのかというと、遺伝子の影響ではないかということです。

女王アリは、多くのオスありと交配するようです。

これは、上記の様に「反応閾値」の違う仲間を増やし、コロニー多様な事に対応するために、多様な子孫を残すためだそうです。

普通に考えると、同一遺伝子の子孫の方がいうように思えるのですが。多様な遺伝子の方がいうようです。

人間の社会は、まさに多様な「反応閾値」をもった個体の集まりまりです。

その一部を否定することの結果は、その種自体の否定につながるのかもしれません。

 働きアリはメスですが自分の子孫を残すのを諦めて、女王アリが子孫を残すことの手伝いに一生懸命です。

これは、生物の本能である自分の遺伝子を残すという理論にあっているようです。

自分が子孫作って、遺伝子を残すことより、女王アリが子孫を作って遺伝子をのこすほうが、自分と同じ遺伝子を残す事に対して有利だということの様です。

ほ乳類では考えられない、遺伝があります。

デフレの時代の日本の社会は多様な遺伝子を否定しようとしていたのではないかと思います。その結果デフレから脱却できなくなり、歴史ある企業が危機にめんすることになったのではないかと思います。

私はデフレの原因は、リストラだと思っています。

働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)

働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)

 

デフレの原因

 人 間と真社会生物のアリやハチと同じレベルで話をすることはできません。しかし、組織(企業)を活かすという命題のために、効率化という目標に目指すばかり に、リストラを繰り返しています。社員全員が常にメイッパイに働いているという状況になり、次に来た大きな機会や、次世代に向けた準備などが全くできなく なり、組織が疲労し、一人休むだけで、業務に大きな支障をきたすことになりかねません。

これでは、新しい技術開発も、新しい販路の開拓もできません。

 このリストラの影響で、日本からは多くの人財が海外(新興国)に流出したのではないでしょうか?

 そ の結果、新興国では技術力が上がり、安い賃金で、高品質な商品が現れました。そして、日本の企業はそれに対抗するために、価格を下げ、社内ではさらにリス トラをするという負のスパイラルに陥っているのではないでしょうか?今は、円安になり株価があがっていますから、景気がよくなっているように思えます。し かし、日本の債務が1,000兆円を超え、これ以上の緩和と財政出動をした場合に、その先に来るも のは、言わずと知れがことです。それほど、今の好景気に見える状況のウラには、国の負債が膨大にふくらんでいくという爆弾が潜んでいます。デフレの原因 は、リストラがその一つではないかと思ったりします。それを解決しないまま、いくら金融で景気回復を図ろうとしても、到底追いつきません。いずれ息詰まる 可能性を秘めています。

 

 いつもよく行く串カツ屋の大将から聞いた話ですが、

 アジアの国の独立や発展の裏には、日本人がいるようです。ミャンマーの独立を助けたのは、旧日本軍の軍人だったそうです。ベトナムの独立の陰には日本人がいたようです。 今のアジアの経済発展の陰にも、日本人がいるのでしょうね。

 

最後に、無駄と思われる事も本当は無駄ではないという例を本書にも書かれていました。

 「例 えば狂牛病(BSE)の病原体は、もともと神経細胞に存在するプリオンというタンパク質が変異したものだと考えられていますが、プリオン自体はそれまでな の役に立つかわからないものだったので、ごく少数の基礎研究者がその研究を行っていたにすぎませんでした。ところが、ひとたび狂牛病が現れ、プリオンに関 する応用研究が必要になったとき、その基礎研究者たちが見つけておいた知識がおおいに役立ちました。・・・いまはなんの役に立つかわからない様々なことを 調べておくことは、人間社会全体のリスクヘッジの観点から見て意味のあることです。」と言っています。

 こう言ったことが、効率化のもと、減らされていっているのかもしれません。