少子高齢化が進む日本で、
今後日本人の終末は、どのように迎えることになるのだろう。
痴呆症になって、家族も思い出も忘れて、終わりを迎えるのか?
寝たきりになって、迎えるのか?
ガン(病気)になって、迎えることになるのか?
事故で、期せずして迎えることになるのだろうか?
ピンピンコロリと迎えるのか?
できることなら、病気にもならず、事故のにも会わず、痴呆症にも寝たきりにならずに終わりたいと思う。
ピンピンコロリと迎えたい。
治療などの痛いことはできるだけ避けたい。
でも、これだけは、望んでできるものではない。
寝たきり、痴呆になると、
福祉が充実していても、家族にかける負担は、少なくない。
家族に負担はかけたくない。
家族のQOL(クォリティ オブ ライフ)も考えたい。
こんなことを考えるようになった。
年のせいばかりではない。
父を見舞い病院に行く。
毎日行く。
今回の入院は、長い、半年を過ぎた。
大人数部屋に入院している。
同じ部屋には、
いろんな人が入院している。
ほとんど高齢者。
意識なく寝たきりの人。
たくさん管がついていた。
ベッドの上で、頭の中に浮かぶ世界に住む人。
じっと、ベッドの上でおとなしくしている人。
行くたびに病状が悪くなっている人。
すべてのベッドに転落防止用のベッドガードが全面につけられている。
見ると、
ベッドの底に沈んだように見える。
父もそうだ。
抜け出せない、ベッドの底に沈んでいるようだ。
ベッドの底から
「帰りたい」と訴えてくる。
いつ抜け出すことができるのかと、
日々衰えていく、無力感を感じる。