いまこのときが大切

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災害と正常性バイアスとパニック 「人はなぜ逃げおくれるのか---災害の心理学」(広瀬弘忠 著)を読んで

子供の頃、怖いものとして

地震、雷、火事、おやじ」と言っていたのを覚えている。

これは、まだ父親の権限がつよいころの話だ。

父が一番怖いという例え話と思っていた。

怖いものカウントダウンだと。

しかし、阪神大震災の被害の大きさを身近に触れることで、カウントアップだったと実感した。

地震が一番怖いのだ。

地面が揺れる。

こんな怖いことはない。

そして、空からいつ上から落ちてくるかもわからない雷も怖い。

トップ2は天災だ。
「てんさいは忘れてた頃にやってくる」ともいう。
これは、「天才」か「天災」か?
「天才」は忘れたころに表れて、世の中の改善に貢献してくれればうれしい。

しかし、

「天災」は、残念ながら、まま、忘れたころにドンとやってくる。

これは、堪忍してほしい。

今、気になる、南海・東南海・東海トラフも、人々の口に上らなくなった時に、

ドンとくるのだろうか?

そんな気がする。

 

   

 

「人はなぜ逃げおくれるのか---災害の心理学」

この本の「エピローグ」にかかれていた。

災害 の 犠牲者 一人ひとり の 悲劇 について は、 深い 哀悼 の 気持ち を 忘れ ては なら ない。 被災 を バネ に し た 防災 への 努力 と、 けっして〝 忘災〟 し ない という 覚悟 が 必要 だ。
だが、 いかに 努力 し ても、 完全 な 防災 は 不可能 で ある。 災害 は、 私 たち の 裏 を かき、 隠れ た 弱点 を あばく ので ある。

この本は、2004年1月出版された。

東日本大震災前に出版された。

今のことを書いているようだ。

次から次へと新しい形で災害が襲ってくる。

正常性のバイアスが避難を遅らせる。

7月の中国地方の水害の映像でも、それを思わせるものがあった。

近くの川があふれたの見て、息子がひとり暮らしの父に避難を促しに来たが、大丈夫だと勧めを聞かず居残った。しかし、予想以上に水が上がり、見かねた息子が再度増水するなか、父の家に行って、強引に説得して避難させた。再度、息子が行ったときは、避難するのも危険なぐらい水が上がっていた。たぶん、父は、水が上がってきてびっくりしていただろうと思う。 

この父が59歳だと言っていた。

自分もこんなことになるのかな?複雑な気分だった。
水が上がって来ても、そんなにひどくないと思っていたのだろう。

 正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。社会心理学災害心理学などで使用されている心理学用語で[1]、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。 自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい[2]、都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる[3][2][4]。「正常化の偏見」[5]、「恒常性バイアス」とも言う。

 正常性のバイアスが災害の被害を大きくするだと思う。

誰もそんひどいことになるとは思わない。

特に経験というか人生年輪の多い人ほどその傾向があるかもしれない。

 

災害の被害を大きくするのがパニックだと言われる。

この本では、思うほど人はパニックにならないということだ。

台風が今までにないコースを取った時。テレビで、大波でホテルのレストラン大きいガラス窓が割れたと言いニュースがあった。

あの映像を見ると、人は我先にと、割れた窓から逃げようとしていた。

パニックというほどではない。

緊急事態に対する避難行為だと思う。

これが火災となった場合は、出口に押しかけるようになるかもしれない。

一種のパニックのようになると思う。

命に関わることだから。

直接面した緊急的危機だから、仕方なくかもしれない。

 

   

 

この本では、2001年の9.11のテロや韓国起きた地下鉄火災の話など多くの事例をあげていた。

多くの人が亡くなった災害だ。

世間風潮として、映画の見過ぎか?

パニックを大変恐れ過ぎて、多くの犠牲者が出ていると警鐘を鳴らしている。

パニックを恐れて、過少伝える結果大きな被害者が出ることになったケースも紹介されている。

韓国地下鉄火災では多くの人が亡くなった。

燃え盛る地下鉄の横に着いた地下鉄。

燃え盛る横の地下鉄火と煙の中、アナウンスでは、「動かないでください」と燃え盛る地下鉄の横のついた地下鉄内留まるよにと。

その間間にも、火と煙が地下鉄を襲って来ている。

パニックが起きないように、動かないようにとのアナウンスが結果、多くの人の命を奪った。

記憶に新しいのでは、セウォル号の事故、多く高校生が亡くなった事故もある。

これも同じような事情だった。

部屋に留まるようにというアナウンスがあった。忠実に守った高校生が多く亡くなった。

 

正常性バイアスとパニック恐怖症がマッチすると、多く被害者が出る。

今、気候がちょっとおかしい。複雑なった社会構造もちょっとおかしい。

いつどこで、どんな災害に会うかわからない。

常々、ある種の心構えが必要かもしれない。

正常性バイアスに惑わされないよう心がける必要があるかもしれない。

 

この本はでは、警報は三振してはいけないとあった。三回も失敗すると「オオカミ少年」になってしまうともあった。

しかし、そうでもない。

京都府綾部市の土砂災害で、警報が出るたびに、親を避難させて、20回も空振りに終わったが、警報の度に避難させて、今年の8月5日の土砂災害に合わずに済んだというニュースもある。

あまりマスコミに取り上げられなかったように思う。残念だと思う。

 

正常性バイアス惑わされず、冷静な判断と行動が身を助けることもある。

この本は、被災した人の心理だけでなく、被災する心理も、災害から身を守る心理も紹介しているように思う。

人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学 (集英社新書)

人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学 (集英社新書)