私が子供の頃の正月は、今とは違い退屈でした。
もう三十年から四十年も前のことです。
今のようにコンビニなどがない時代でした。
お正月三が日は、近所の食堂、市場や、スーパーなどほとんどの店が閉まっていました。
繁華街の梅田の阪急百貨店も紀伊国屋書店などの店もほとんど閉まっていました。
梅田の阪急百貨店や阪神百貨店の年始の営業は、五日や六日ぐらいからでした。
今のように、朔日や二日から営業はしていている店はほとんどありませんでした。
食べるものは、おせち料理か、お餅か、みかん、レトルトカレーのボンカレーなど、年末に買ったものでした。
お正月は何もしないものと母親に言われた覚えがあります。
三が日にできることは、家でテレビを見ているか、初詣に行くかでした。
あと、ボウリング場が営業していました。
この当時は、すごいことでした。
正月は新年の雰囲気を感じなら、一家団欒でおとなしくしているのが私の正月の思い出です。
また、正月は、
親族が揃い顔を合わせる時でもあり、一年間会えなかった友達、知人と会ったりする時でもあった思います。
そこには、非日常がありました。
そして、
何もすることがないということは、何もしなくていいと言うことです。
多くの人が、仕事のことも忘れて、新年を寿ぐことができたのだと思います。
普段の生活とは違う雰囲気がありました。
それが、筋目になって、
心機一転とい気持ちにもなれたのかもしれません。
今のように、
百貨店は二日から、スーパーは朔日から営業では、大変便利でありがたいですが、普段と変わりません。
日常の連続です。
便利になったのはいいのですが、筋目がなくなってきたなと感じます。